VA/VE (加工技術FAQ)
FC300の入手性と価格動向について教えてください
材料解説 / FC300
FC300の供給形態と価格傾向
FC300には大きく分けて「型鋳物」と「連続鋳造材(バー材)」の二種類があります。それぞれの特徴と、FC250と比較した価格差の要因を解説します。
供給形態 — 二つのタイプ
型鋳物
ユーザーが設計した図面に基づき、木型を作成して鋳造します。FC300はこの形態で最も多く供給されております。有力メーカーが、個別の注文に応じて製造を行い提供しております。
図面ベース対応
個別受注生産
個別受注生産
連続鋳造材(バー材)
丸棒や角材の状態でストックされています。日本鋳造株式会社などが供給しており、FC250までは標準在庫が多いですが、FC300は「受注生産」または「準在庫」扱いとなることが多いです。
デンスバー / マイティーバー等
受注 / 準在庫
受注 / 準在庫
価格傾向とコスト要因
FC250との価格比較
FC300はFC250と比較して概ね10〜25%程度高くなる傾向
FC250
基準価格
FC300
+10〜25%
価格差は主に「配合コスト」「不良率リスク」「熱処理費用」の3つの要因によって生じます。それぞれ詳しく見てみましょう。
配合コスト
原料選別と合金元素の添加費用
スクラップ鉄の選別や、パーライト安定化のための合金元素(Cu、Cr等)の添加費用が発生します。FC300の機械的性質を満たすには、より厳選された原料配合が必要です。
厳選スクラップ鉄
Cu・Cr 添加
Cu・Cr 添加
不良率リスク
鋳造メーカー側の管理コストへの影響
チル化(白銑化)や引け巣が発生しやすいため、鋳造メーカー側の管理コストと歩留まり低下分が価格に反映されます。FC300は組成範囲が狭く、温度・冷却管理がよりシビアになります。
チル化リスク
引け巣対策
引け巣対策
熱処理費用
内部応力を除去する標準工程
内部応力を除去するための「人工枯らし(アニール)」が標準工程に含まれる場合、そのエネルギーコストが加算されます。寸法安定性が求められる精密部品では、この工程が品質維持に重要な役割を果たします。
人工枯らし(アニール)
寸法安定性向上
寸法安定性向上




