VA/VE (加工技術FAQ)
対応について
ヘリサートとエンザートの違いは何ですか?どちらも対応可能ですか?
ヘリサートやエンザートは、製品にネジ穴を加工する際に、母材の摩耗や損傷を防ぐために用いられる「ねじインサート」の一種です。以下に、それぞれの特徴を解説します。
🔵 ヘリサート
ヘリサートは、金属製のスプリング状コイルで構成されており、独特の螺旋形状が特徴です。
使用する際は、まず専用の工具で母材にタップ(ネジ山)を立て、その穴にヘリサートを挿入します。挿入されたコイルがネジ穴の内側に食い込み、母材を補強する役割を果たします。
🔵 エンザート
エンザートは、外側と内側の両方にネジ形状を持つ、一体型構造のインサートです。ヘリサートのようなコイル形状ではなく、堅固な筒状の構造が特徴です。
外側のネジ部分が母材にしっかりと噛み合うことで、高い固定力と耐振動性を実現します。これにより、長期間の使用や高荷重がかかる条件下でも優れた耐久性を発揮します。
取り付けの際は、あらかじめ製品に下穴を開け、そこへエンザートを専用工具でねじ込むことで固定します。タップ加工は不要ですが、挿入には専用の工具が必要です。
エンザートは、金属や高強度樹脂製の部品、エンジンや機械部品など、信頼性と耐久性が求められる分野で広く使用されています。振動や衝撃に強いため、厳しい使用環境でも安定した締結が可能です。
中村製作所では、どちらのインサートにも対応可能です。
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